下総精神医療センター |
所在地 |
千葉県千葉市緑区辺田町578番地 |
薬剤部(科)ホームページ |
https://shimofusa.hosp.go.jp/section_guide/yakuzai.html |
病院概要 |
当院は、昭和16年に軍事保護院、傷痍軍人下総療養所として創設され、戦後は厚生省に移管し国立下総療養所となりました。平成16年の独立行政法人化に伴い国立病院機構下総精神医療センターとして発足し、現在は千葉県精神科救急医療システムの基幹病院として24時間対応可能な精神科救急医療を提供しているなど、県内有数規模の精神科単科専門病院として位置付けられています。また、平成19年には医療観察法による指定病棟が県内で唯一開設され司法精神医学の実践の場になっています。立地は千葉県の県庁所在地である千葉市内に東京ドーム4個分の広大な敷地を有し、四季折々の移ろいを感じさせてくれる豊かな自然環境の中にあり、ストレス社会の喧騒から逃れて療養するには理想的です。精神科の治療は生活環境の調整が大変重要であり、医師・看護師のみならず多職種によるチーム医療を行っています。また、退院後のケアとして大規模デイケアや訪問看護の体制を整えて、スムーズに社会に戻れるよう万全の態勢を敷いています。治療対象の疾患としては、統合失調症や躁うつ病などの精神疾患のみならず、ストレスに満ちた現在の社会構造に関連した不眠・引きこもり・自律神経失調などの心身の不調を感じている方、物忘れなどの認知症性疾患の方で生活の場も考慮した治療が必要な方、薬物乱用や病的賭博・病的窃盗の方、脳卒中や頭部外傷後遺症などの高次脳機能障害の方を中心としています。 |
薬剤部概要 |
薬剤部門のスタッフは薬剤師4名と小規模ですが、稼働病床数 280床の入院患者さんの調剤業務を中心に、医薬品情報業務、薬剤管理指導等の病棟業務を積極的に行っています。また、チーム医療として感染管理、褥瘡管理、医療安全などに参加しています。地域の保険薬局とは、院外処方箋における疑義照会事前同意プロトコールの締結、フォーミュラリーの作成公開、地域の連携薬局を対象とした施設見学会を行うなど、安全安心な薬物治療に貢献できるような体制を地域で整えています。当院では、治療抵抗性統合失調症に対して効果があることが認められている唯一の薬剤であるクロザピンによる治療を行っています。海外では米国、英国をはじめ100ヶ国以上で承認されて効果を上げていますが、白血球減少や心筋炎、高血糖といった重篤な副作用が出現するおそれがあるため、導入時は入院して少量から投与を開始する必要があり、定期的な血液検査を行うなど制限事項も多い薬剤です。薬剤師はクロザピンの適正使用に積極的に関与し、投与量や投与間隔、血液検査の値が既定値を維持できているかを必ず確認しています。そのほかにも、LAIと呼ばれる持続性注射剤の適正使用やECTと呼ばれる電気けいれん療法に係る薬剤の適正使用にも関与しています。2022年度は企業治験の依頼が大幅に増え、「新しい薬」の開発にも携わっています。 |
研修施設(薬剤師関連) |
なし |
施設・薬剤部写真 |